「所有しているマンションの一室を民泊として活用したい」
「使っていないマンションをAirbnbなどに掲載して収益化できないだろうか」
このようにマンションで民泊を始めることを検討している方もいるのではないでしょうか。
マンションの一室でも、条件を満たせば民泊として活用できる場合があります。
ただし戸建てとは異なり、マンションでは法律や自治体のルールだけでなく、マンションごとに定められている管理規約の確認が必要です。
たとえ住宅宿泊事業法上は民泊が可能な物件でも、管理規約で民泊が禁止されている場合は住宅宿泊事業を行うことはできません。国土交通省も、マンションで適法に民泊を行うためには、管理規約で民泊が禁止されていないことを確認するよう案内しています。
また北海道でマンション民泊を行う場合は、地域による営業制限だけでなく、冬季の管理や暖房費、インバウンド需要、繁忙期と閑散期なども考えておきたいポイントです。
この記事では「マンション 民泊」を検討しているオーナーに向けて、開業前に確認したい管理規約やルール、収益性、運営面のポイントを解説します。
マンションの一室でも民泊はできる?
マンションの一室でも一定の条件を満たせば民泊として利用できる可能性があります。
代表的な方法の一つが住宅宿泊事業法に基づく民泊です。
いわゆる民泊新法による営業で、都道府県知事等への届出を行い住宅を宿泊者へ提供します。
ただし住宅宿泊事業法による営業は年間180日以内です。
またマンションの場合は法律だけを確認すればよいわけではありません。
特に重要なのが、
- マンションの管理規約
- 管理組合の方針
- 自治体の条例
- 建物や消防設備の条件
です。
マンションでは複数の区分所有者や居住者が同じ建物を利用します。
そのため自分が所有している部屋であっても、自由に民泊として使用できるとは限りません。
最初に確認したいのはマンションの管理規約
マンション民泊を検討する場合、最初に確認したいのが管理規約です。
管理規約とはマンションで共同生活を行うために定められているルールです。
国土交通省は管理規約をマンション管理における「最高自治規範」と位置付けています。
例えば管理規約に、「専有部分を住宅宿泊事業に使用してはならない」といった規定がある場合、住宅宿泊事業として民泊を行うことはできません。
国土交通省のマンション標準管理規約にも、住宅宿泊事業を可能とする場合と禁止する場合の双方の規定例が示されています。
そのためマンション民泊を検討するときは、物件を購入する前、または開業準備を進める前に管理規約を確認することが非常に重要です。
管理規約に「民泊禁止」と書かれていなければできる?
管理規約を確認したものの、民泊について明確に記載されていないケースもあります。
この場合、「禁止と書かれていないから大丈夫」と自己判断するのはおすすめできません。
国土交通省も民泊の可否が不明確な場合は管理組合へ確認するよう案内しています。
マンションによっては、管理規約そのものには明確な記載がなくても、総会決議や使用細則などで民泊について方針が決まっている場合があります。
そのため、
- 管理規約
- 使用細則
- 過去の総会議事録
- 管理組合の方針
などを確認しておくと安心です。
賃貸マンションでも民泊はできる?
賃借しているマンションを民泊として利用したい場合は、さらに注意が必要です。
この場合、マンションの管理規約だけでなく、賃貸借契約の内容も確認しておく必要があります。
例えば賃貸借契約で、
- 転貸禁止
- 事業利用禁止
- 宿泊施設としての利用禁止
などが定められているケースです。
また分譲マンションの一室を借りている場合でも、マンションの管理規約を守らなければなりません。
国土交通省のマンション管理・再生ポータルでも、賃貸居住者などの占有者は、マンションの使用方法について区分所有者と同様に管理規約上の義務を負うという考え方が示されています。
そのため賃貸マンションを民泊として利用する場合は、
- 物件オーナーの承諾
- 賃貸借契約
- 管理規約
- 管理組合の方針
をそれぞれ確認しておくことが大切です。
北海道では地域ごとの民泊規制も確認する
管理規約上は問題がなくても、物件の所在地によって住宅宿泊事業が制限されている場合があります。
北海道では住宅宿泊事業法に基づき、一部の区域や期間で住宅宿泊事業を制限しています。
2026年には、室蘭市、岩見沢市、中富良野町、北見市、倶知安町などを含む地域で指定内容の変更が行われています。また、北海道では対象地域について毎年度見直す予定です。
そのため、「マンションの管理規約では民泊OKだった」という理由だけで開業準備を進めるのではなく、物件所在地の自治体ルールまで確認しておくことが重要です。
マンション民泊に向いている物件の特徴
管理規約や法律上の条件をクリアした後は、民泊として収益性があるかを考えます。
1.観光やビジネス需要がある立地
マンション民泊では立地が大きな強みになりやすいです。
例えば、
- 駅から近い
- 観光地へアクセスしやすい
- 飲食店が多い
- 商業施設が近い
- 空港へのアクセスが良い
- イベント会場が近い
などの物件は宿泊者から選ばれやすくなります。
北海道でも札幌などの都市部と、富良野やニセコなどの観光エリアでは需要の性質が異なります。
そのため「北海道だから需要がある」と考えるのではなく、そのマンションがある地域に誰が何の目的で宿泊するのかを確認することが重要です。
2.駅や公共交通機関からアクセスしやすい
戸建て民泊では、駐車場の有無が重要になることがあります。
一方、都市型のマンション民泊では、駅や公共交通機関からアクセスしやすいことが強みです。
特にインバウンドでは、レンタカーを利用せず公共交通機関で移動する旅行者もいます。
そのため、
- 最寄り駅までの距離
- 空港からのアクセス
- 主要観光地までの移動時間
- 荷物を持った状態でも移動しやすいか
などを確認しておきましょう。
3.複数人で宿泊しやすい間取り

マンションの一室でも1LDKや2LDKなどの間取りであれば、ファミリーや少人数のグループをターゲットにできる可能性があります。
例えば、
- 寝室とリビングを分けられる
- 複数台のベッドを設置できる
- キッチンがある
- 洗濯機を設置できる
- 荷物を置くスペースがある
といった条件です。
ただし定員を増やせば必ず収益が増えるわけではありません。
6名泊まれる設定でも、実際には4名程度で利用した方が快適な物件もあります。
無理に定員を増やしてレビュー評価を落とすよりも、宿泊者が快適に過ごせる人数に設定する方が長期的な収益につながることがあります。
マンション民泊で注意したい共用部分の使い方

マンション民泊では、室内だけでなく共用部分にも注意が必要です。
例えば、
- エントランス
- エレベーター
- 廊下
- ゴミ置き場
- 駐車場
- 駐輪場
などは、他の居住者も日常的に利用するスペースです。
宿泊者の出入りが増えることで、既存の居住者が不安や負担を感じる可能性もあります。
特に注意したいのは、
- 夜間の騒音
- ゴミ出しルール
- オートロックの利用
- 共用部での大声
- 大きな荷物を持った状態での通行
などです。
こうした行動が、居住者とのトラブルにつながるケースもあります。
住宅宿泊事業者には、騒音の防止やゴミの処理などについて宿泊者へ説明し、周辺地域の生活環境へ悪影響を与えないよう配慮する義務があります。
マンション民泊では予約を取るだけでなく、他の居住者とトラブルにならない運営体制が重要です。
北海道のマンション民泊では冬季管理も考える

マンションは戸建てと比較すると自分で除雪する範囲が少ない場合があります。
一方で北海道ならではの管理コストや設備面については確認が必要です。
例えば、
- 暖房費
- 給湯設備
- 水道凍結
- 結露
- 窓の断熱性能
- 積雪時のアクセス
などです。
マンションによって暖房方式は異なります。
冬季は宿泊者が長時間暖房を使用することもあり、想定以上に光熱費が増える可能性があります。
また海外からの宿泊者の場合、日本や北海道の暖房設備に慣れていないケースもあるでしょう。
そのため操作方法を多言語で案内するなど、冬季ならではのゲスト対応も事前に考えておくと安心です。
マンション民泊では稼働率だけを見ない
駅近のマンションなどでは高い稼働率を目指せる可能性があります。
ただし民泊経営では、稼働率だけが高ければよいわけではありません。
例えば宿泊単価を下げ続ければ予約は入りやすくなります。
一方で、
- OTA手数料
- 清掃費
- リネン費
- 光熱費
- 消耗品費
- 管理費
- 修繕積立金
- 運営管理費
などを差し引くと利益がほとんど残らないこともあります。
特にマンションを新たに購入して民泊を始める場合は、
- 物件購入費
- 管理費
- 修繕積立金
- ローン返済
- 固定資産税
なども考慮する必要があります。
そのため見るべきなのは、稼働率 × 宿泊単価による売上から各種コストを差し引いた最終利益です。
繁忙期と閑散期で宿泊単価を調整する
北海道ではエリアによって宿泊需要の季節変動があります。
例えば、
- 夏の観光シーズン
- スキーシーズン
- 年末年始
- 大型イベント
- インバウンド需要
などで宿泊料金を上げられる可能性があります。
一方で閑散期には周辺施設も価格を下げるため、競争が激しくなることがあります。
年間を通して同じ料金にするのではなく、
- 曜日
- 季節
- イベント
- 予約状況
- 周辺施設の料金
などを確認しながら価格を調整することが重要です。
マンション民泊でも、「空室をなくすために安くする」のではなく、適正な宿泊単価を維持しながら利益を最大化するという考え方が必要です。
マンション民泊で運営会社を選ぶときに確認したいこと
マンション民泊はゲスト対応だけでなく、マンション内のルールを守った運営が重要です。
運営を外部へ委託する場合は、
- 管理規約を理解しているか
- チェックイン方法を適切に設計できるか
- 騒音対策ができるか
- ゴミ出しルールを案内できるか
- 緊急時に対応できるか
- 外国人ゲストへ案内できるか
- 料金調整を継続的に行えるか
- オーナーへ収益状況を報告できるか
などを確認するとよいでしょう。
単に予約管理を行うだけではなく、マンション特有のトラブルを防ぎながら収益を管理できる体制が重要です。
マンション民泊を始める前のチェックリスト
マンションの一室を民泊にする場合は、少なくとも以下を確認しておきましょう。
- 管理規約で民泊が禁止されていないか
- 使用細則に制限がないか
- 管理組合の方針を確認したか
- 賃貸物件の場合はオーナーの許可があるか
- 賃貸借契約で転貸などが禁止されていないか
- 自治体の条例による制限がないか
- 必要な消防設備を確認したか
- チェックイン方法を決めたか
- 共用部の利用ルールを整理したか
- ゴミ出しルールを案内できるか
- 騒音対策を行えるか
- 想定する宿泊者を決めたか
- 周辺施設の宿泊料金を確認したか
- 繁忙期と閑散期を把握したか
- 平均宿泊単価をどの程度見込めるか
- 管理費や修繕積立金を含めて収支を計算したか
- 清掃やゲスト対応を誰が行うか
- 最終的にどの程度利益が残るか
これらを確認することで、
「民泊を始めた後に管理組合との問題が発生した」
「予約は入るものの利益が残らない」
といったリスクを抑えやすくなります。
マンション民泊は管理規約と収益性の両方を確認することが重要
マンションの一室でも条件を満たせば民泊として活用できる可能性があります。
しかし戸建てと異なりマンションでは、
- 管理規約
- 管理組合
- 共用部分のルール
- 他の居住者への配慮
が特に重要です。
管理規約上問題がない場合でも、収益性まで確認しておくことが重要です。
例えば、
- 宿泊需要
- 宿泊単価
- 稼働率
- 管理費
- 修繕積立金
- 清掃費
- 光熱費
- 運営管理費
などを含めて、実際にどの程度の利益が残るのかを見ていきます。
特に北海道では、地域による需要差やインバウンド、繁忙期と閑散期、冬季の暖房費なども考慮したいポイントです。
マンション民泊を始める場合は、「民泊ができるマンションか」だけでなく「継続して利益を残せるマンションか」まで確認してから進めることが大切です。
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「所有しているマンションで民泊ができるか知りたい」
「管理規約のどこを確認すればよいかわからない」
「マンションを民泊にした場合の宿泊単価や収益性を知りたい」
「北海道にマンションを所有しているが自分で管理するのは難しい」
このような場合は管理規約だけでなく、地域の宿泊需要や想定宿泊単価、運営コストまで含めて検討することが重要です。
BREEZEでは北海道でマンションの民泊活用を検討しているオーナー様からのご相談を受け付けています。
所有しているマンションが民泊に向いているか確認したい方は、まずはお気軽にご相談ください。
※本記事は2026年9月時点の情報をもとに作成しています。民泊に関する規制、管理規約、届出、消防設備等は物件所在地やマンションごとの規約、営業形態、自治体の条例等によって異なります。実際に民泊を開始する際は管理組合、管理会社、管轄自治体、保健所、消防署等へ最新情報をご確認ください。
